葉酸サプリは、妊娠がわかってから飲み始めるものだと思っている方も少なくありません。
しかし、葉酸は妊娠前から意識したい栄養素です。妊娠初期のとても早い時期に大切な発育が進むため、妊娠を考え始めた段階や、妊娠の可能性がある時期から準備しておくことがすすめられています。
一方で、「妊娠がわかってからでは遅いのでは」と不安になりすぎる必要はありません。妊娠がわかってからでも、葉酸を含めた栄養を意識することは大切です。
この記事では、葉酸サプリをいつから考えればよいのか、妊活中・妊娠初期でどう考えればよいのかを整理します。
葉酸サプリはいつから飲むのがよい?
葉酸サプリを考える時期としては、妊娠を考え始めた頃から意識しておくのが基本です。
国立健康・栄養研究所の資料では、葉酸を摂ったほうがよい時期について「妊娠の1か月以上前から妊娠3か月まで」と説明されています。妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性は、ふだんの食事に加えて、葉酸として400μg/日のプテロイルモノグルタミン酸を摂ることが望ましいとされています。
ここで大切なのは、妊娠に気づいてからではなく、妊娠に気づく前の時期も含めて考えることです。
妊娠初期は、体の中で大切な変化が進む時期です。妊娠に気づいた時点ですでに数週が経過していることもあるため、妊娠を希望している場合は、早めに葉酸を意識しておくとよいでしょう。
なぜ妊娠前から葉酸がすすめられているのか
葉酸が妊娠前からすすめられる理由は、赤ちゃんの神経管が妊娠初期の早い段階で作られていくためです。
こども家庭庁の情報では、妊娠を計画している女性、妊娠の可能性がある女性、妊娠初期の妊婦について、通常の食事からの葉酸摂取に加えて、サプリメントや強化食品から葉酸を400μg/日摂取することが望ましいとされています。
ただし、葉酸サプリを飲めば必ず神経管閉鎖障害を予防できる、という意味ではありません。神経管閉鎖障害は葉酸不足だけが原因で起こるものではなく、葉酸サプリを摂取しただけで必ず予防できるものではないことも説明されています。
そのため、葉酸サプリは「これだけ飲めば安心」というものではなく、妊娠前からの栄養準備の一つとして考えることが大切です。
妊娠がわかってからでも葉酸は意識したい
妊娠前から葉酸を意識することがすすめられていると聞くと、「妊娠がわかってからでは遅かったのでは」と不安になる方もいるかもしれません。
しかし、妊娠がわかってからでも、葉酸を含めた栄養を意識することは大切です。
妊娠初期は、体調が大きく変わりやすい時期です。食欲が落ちたり、つわりで食べられるものが限られたりすることもあります。そのような時期だからこそ、食事で摂れるものを大切にしながら、必要に応じてサプリを活用する方法もあります。
大事なのは、「今からでは遅い」と不安を強めることではありません。妊娠がわかった時点から、できる範囲で食事と栄養を整えていくことです。
すでに妊娠している場合や、持病・服薬中の薬がある場合、サプリの摂取に不安がある場合は、医師・薬剤師・助産師などに相談すると安心です。
妊活中・妊娠初期は食事とサプリをどう考える?
葉酸は、サプリだけで摂るものではありません。ほうれん草、ブロッコリー、枝豆、納豆、いちごなど、身近な食品にも含まれています。
まず基本になるのは、主食・主菜・副菜を組み合わせた食事です。葉酸だけに注目するのではなく、たんぱく質、鉄、カルシウム、ビタミン類なども含めて、食事全体のバランスを整えることが大切です。
ただ、妊活中や妊娠初期は、通常の食事に加えてサプリメントや強化食品から葉酸を補うことが望ましいとされています。食事だけで葉酸をしっかり摂れているか不安な場合は、サプリを補助的に活用する方法があります。
サプリは食事の代わりではありません。毎日の食事を基本にしつつ、足りない部分を補うものとして考えると、無理なく取り入れやすくなります。
葉酸サプリを飲むときに注意したいこと
葉酸は大切な栄養素ですが、多く摂れば摂るほどよいわけではありません。
こども家庭庁の情報では、サプリメントや強化食品から葉酸を摂取する場合、1000μg/日を超えないよう注意することが示されています。
特に注意したいのは、複数のサプリを同時に使っている場合です。葉酸サプリのほかに、マルチビタミン、鉄分サプリ、美容系サプリなどを飲んでいると、葉酸やビタミン類が重複していることがあります。
葉酸サプリを選ぶときは、次の点を確認しておくとよいでしょう。
- 1日あたりの葉酸配合量
- 何粒で目安量になるのか
- 葉酸以外に含まれている成分
- 他に飲んでいるサプリとの成分の重複
- 妊娠中でも飲みやすい粒の大きさやにおい
「天然由来だから安心」「無添加だから安全」といったイメージだけで選ぶのではなく、成分表示を確認して判断することが大切です。
葉酸サプリはいつまで飲む?
葉酸を特に意識したい時期としては、妊娠前から妊娠初期がよく挙げられます。
国立健康・栄養研究所の資料では、葉酸を摂ったほうがよい時期として、妊娠の1か月以上前から妊娠3か月までと説明されています。
ただし、葉酸は妊娠初期だけに必要な栄養素ではありません。葉酸は赤血球の形成やDNA合成にも関わる栄養素で、妊娠中だけでなく、男女を問わず必要なビタミンです。
妊娠初期を過ぎた後に葉酸サプリを続けるかどうかは、食事内容、体調、他のサプリとの組み合わせによっても変わります。妊婦健診で相談できる機会があれば、医師や助産師に確認してみるとよいでしょう。
サプリを続ける場合も、目安量を守り、複数サプリとの重複には注意が必要です。
葉酸サプリを始めるときの考え方
葉酸サプリを始めるときは、「とにかく早く飲まなければ」と焦るよりも、まず自分の状況に合わせて整理することが大切です。
妊娠を希望しているなら、妊娠前から葉酸を意識する。妊娠がわかった後なら、その時点から食事と栄養を見直す。すでに他のサプリを飲んでいるなら、成分の重複を確認する。
このように、今の状況に合わせて考えると、葉酸サプリを取り入れるかどうかも判断しやすくなります。
また、サプリは毎日続けるものなので、成分だけでなく、飲みやすさや価格も大切です。粒が大きすぎる、においが気になる、価格が負担になるといった場合は、継続しにくくなることがあります。
葉酸サプリを選ぶときは、配合量、成分表示、飲みやすさ、続けやすさをあわせて確認しましょう。
まとめ
葉酸サプリは、妊娠を考え始めた時期から意識したいものです。妊娠の1か月以上前から妊娠3か月まで、十分な葉酸を摂ることが望ましいとされており、妊娠を計画している女性や妊娠の可能性がある女性は、通常の食事に加えて400μg/日の葉酸摂取がすすめられています。
ただし、妊娠がわかってからでも、葉酸を含めた栄養を意識することは大切です。「遅かったのでは」と不安になりすぎず、今できる範囲で食事や栄養を整えていきましょう。
また、葉酸は多く摂ればよいものではありません。サプリメントや強化食品から摂る場合は、摂取量や他のサプリとの重複にも注意が必要です。
食事を基本にしながら、必要に応じてサプリを補助的に活用する。これが、妊活中・妊娠初期の葉酸との付き合い方として考えやすい形です。
体調や服薬状況、妊娠経過には個人差があります。不安がある場合は、医師・薬剤師・助産師などの専門家に相談してください。
参考情報
- こども家庭庁「葉酸摂取が妊娠前から大切な理由とは?知ってほしい赤ちゃんとの関係」
- 国立健康・栄養研究所「妊娠中の食事とサプリメントについて」
- 厚生労働省 eJIM「葉酸・葉酸塩」

