妊娠中は、体の冷えが気になることがあります。
足先が冷える、腰まわりが冷える、冷房の効いた場所がつらい、寝るときに体が冷えて眠りにくいなど、日常の中で不快に感じる方もいると思います。
冷えそのものを過度に不安に考える必要はありませんが、冷えてつらい状態が続くと、体がこわばったり、眠りにくくなったり、外出や仕事が負担に感じたりすることがあります。
この記事では、妊娠中の冷えが気になるときに、日常生活で取り入れやすい過ごし方を整理します。
妊娠中に冷えが気になる人は少なくない
妊娠中は、体調や感じ方が変わりやすい時期です。
以前は気にならなかった冷房がつらく感じたり、足元が冷えやすく感じたり、夜に体が冷えて眠りにくくなることがあります。
冷えの感じ方には個人差があります。妊娠中だから必ず冷えやすくなるというわけではありませんが、自分がつらいと感じるなら、無理をせず対策を考えることが大切です。
ただし、「冷えがあると妊娠に悪い」「冷えがあると必ず赤ちゃんに影響する」といったように、強く不安に結びつける必要はありません。
気になる症状がある場合は自己判断で抱え込まず、医師や助産師に相談しましょう。
服装で体を冷やしすぎない工夫
冷えが気になるときは、まず服装を見直してみましょう。
特に、冷房の効いた室内や、朝晩の気温差がある時期は、羽織れるものを用意しておくと調整しやすくなります。
カーディガン、薄手の上着、ストール、靴下、レッグウォーマーなどを使うと、体調に合わせて温度調整がしやすくなります。
お腹まわりや腰まわりが冷えると感じる場合は、締めつけの少ない腹巻きやインナーを使う方法もあります。ただし、きつく締めつけるものは避け、楽に着られるものを選びましょう。
妊娠中は、体型や体調が変わりやすい時期です。温かさだけでなく、締めつけが少なく、呼吸や動きが楽な服装を選ぶことも大切です。
足元を冷やさない
冷えが気になる方は、足元の冷え対策も意識してみましょう。
足先が冷えると、全身が冷えているように感じることがあります。室内では靴下やルームシューズを使う、冷たい床に長時間立たない、外出時は足元を冷やしにくい靴を選ぶなどの工夫があります。
仕事や家事で立ちっぱなしになることが多い場合は、こまめに座って休む、足首を軽く回す、無理のない範囲で姿勢を変えるなども取り入れやすい方法です。
ただし、足のむくみ、痛み、片側だけの強い違和感などがある場合は、冷えだけと決めつけず、医療機関に相談してください。
妊娠中は体の変化が大きい時期なので、いつもと違う症状がある場合は早めに確認することが大切です。
飲み物や食事で意識したいこと
冷えが気になるときは、飲み物や食事も見直してみましょう。
冷たい飲み物ばかり飲んでいると、体が冷えるように感じる方もいます。その場合は、白湯、麦茶、スープ、味噌汁など、温かいものを取り入れるとよいでしょう。
ただし、妊娠中は水分補給も大切です。冷たい飲み物を完全に避ける必要はありません。つわり中は、冷たい飲み物の方が飲みやすいこともあります。
自分の体調に合わせて、飲みやすい温度のものを選びましょう。
食事では、主食・主菜・副菜を基本に、たんぱく質、野菜、豆類、乳製品などを無理なく取り入れることが大切です。食事を抜いたり、極端な食事制限をしたりすると、体調が崩れやすくなることがあります。
冷え対策として特定の食品だけに頼るのではなく、食事全体を整えることを意識しましょう。
入浴で体を温める
冷えが気になるときは、入浴で体を温める方法もあります。
シャワーだけで済ませる日が続くと、体が温まりにくいと感じる方もいます。体調がよい日は、ぬるめのお湯にゆっくり浸かると、体がほぐれやすくなります。
ただし、妊娠中は長風呂や熱すぎるお風呂は避けた方がよいです。のぼせやふらつきが起こることがあります。
入浴中に気分が悪くなった場合は、すぐに上がって休みましょう。入浴前後には水分補給も意識してください。
一人で入浴するのが不安な時期や、めまい・ふらつきがある場合は、無理をせず、シャワーや足湯など自分に合った方法を選びましょう。
無理のない範囲で体を動かす
冷えが気になるときは、無理のない範囲で体を動かすことも役立ちます。
長時間同じ姿勢でいると、体がこわばったり、足元が冷えやすく感じたりすることがあります。
体調がよい日は、軽い散歩、ストレッチ、足首回し、深呼吸など、負担の少ない動きを取り入れてみましょう。
ただし、妊娠中の運動は体調や妊娠経過によって適した範囲が異なります。医師から運動について指示を受けている場合は、その指示に従いましょう。
お腹の張り、出血、痛み、息苦しさ、強い疲労感がある場合は、無理に動かず、医師や助産師に相談してください。
冷房との付き合い方
夏場や職場では、冷房による冷えが気になることがあります。
自分で温度を調整できない場所では、羽織るものやひざ掛けを用意しておくと安心です。
職場で冷えがつらい場合は、座席の位置を変えられないか、空調の風が直接当たらないようにできないか、上司や同僚に相談する方法もあります。
厚生労働省の母性健康管理に関する情報では、妊娠中の女性労働者が医師等から指導を受けた場合、事業主は勤務時間の変更や勤務の軽減など、指導を守れるようにするための措置を講じる必要があるとされています。
冷えそのものだけでなく、体調不良や勤務環境の負担がある場合は、主治医に相談し、必要に応じて職場へ伝えることも考えましょう。
気になる症状があるときは相談する
冷えが気になるだけでなく、痛み、強いむくみ、しびれ、息苦しさ、出血、お腹の張り、めまいなどがある場合は、冷えのせいと決めつけないことが大切です。
妊娠中は、体調の変化に個人差があります。いつもと違う症状がある場合や、不安が続く場合は、医師や助産師に相談しましょう。
また、冷えが気になって眠れない、外出や仕事に支障がある、気持ちまで落ち込むといった場合も、一人で抱え込まない方がよいです。
妊婦健診のときに相談したいことをメモしておくと、医師や助産師に伝えやすくなります。
まとめ
妊娠中の冷えが気になるときは、服装、足元、飲み物、食事、入浴、軽い運動など、日常の中でできる工夫から始めてみましょう。
冷えを過度に不安に考える必要はありませんが、自分がつらいと感じる場合は、無理をせず体を冷やしすぎない生活を意識することが大切です。
冷房の効いた場所では羽織るものを用意し、足元を冷やさないようにする。温かい飲み物や汁物を取り入れる。体調がよい日は、軽く体を動かす。こうした小さな工夫を重ねると、日々の過ごしやすさにつながります。
痛み、むくみ、しびれ、出血、お腹の張り、めまいなど、気になる症状がある場合は、自己判断せず医師や助産師に相談してください。
本記事は、妊活中・妊娠中の生活や体調管理に関する一般的な情報をまとめたものです。体調や持病、服薬状況、妊娠経過には個人差があります。不安がある場合は、医師・助産師・薬剤師などの専門家に相談してください。

